放射線科
一般撮影
一般撮影は胸腹部・椎体などの体幹部、骨折・関節痛などによる四肢と全身の撮影を行えます。より詳しく検査するために、多方向から撮影し診断価値の高い画像提供を行っています。FPD(フラット・パネル・ディテクタ)を導入し、従来のものより短時間でさらに高精細な画像を提供できるようになりました。また、従来のものとくらべると被ばくを低減することができます。
骨密度測定
腰椎(脊椎)と大腿骨頚部(あしのつけ根)で測定する骨密度測定装置を導入しています。骨密度の不足から骨粗鬆症やそれに伴う骨折など高齢の女性に多く見られます。予防のためにも骨密度を知ることが大事です。特に腰椎や大腿骨は骨折すると寝たきりになりやすくQOL(クオリティ オブ ライフ)に大きくかかわるとして重要視されています。また、腰椎(脊椎)と大腿骨頚部(あしのつけ根)での計測は2006年の「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」に推奨される部位です。腰椎(脊椎)と大腿骨頚部(あしのつけ根)で骨密度測定を行うことにより診断・治療の制度が向上されるようになりました。
X線透視装置
X線で透視しながら検査を行います。脱臼や骨折などの整復、バリウムを用いた胃・大腸などの消化管の検査、他にもX線に写る薬剤を用いて脊髄等の検査も行えます。検査中のリスクを軽減するために、透視検査中はテーブル移動を必要としない装置を導入しました。一般撮影と同じくFPDを搭載しているため被ばくに関しても低減されます。
CT
CT (Computed Tomography) 検査はコンピュータ断層撮影で、X線を用いて身体の断層像を構成する検査です。新しく64列CT装置の導入でより速く・より細かく・より低被ばくで撮影できるようになりました。CT検査では息を止める必要がありますが、従来では胸部~腹部を30秒近くかけていた撮影が約10秒と高速撮影可能になりました。CT検査は被ばくを伴いますが、当院のCT装置では日本医学放射線学会などが定める基準と比べ約半分程度の被ばくで撮影することが可能です。(低減率は部位により異なります)
MRI(1.5T)
MRI (Magnetic Resonance Image:磁気共鳴画像)検査は強力な磁場と電波を用いて、体内の水や脂肪・血流などを画像化します。MRI装置の内部は非常に強くて均一な磁場が常時発生しております。体内の臓器を様々な角度から観察でき、CT検査ではわからない疾患が発見される場合もあります。またCT検査がX線を使用するのに対して、MRI検査は磁石の力を用いる為、被ばくの心配はありません。造影剤を使用せずに血管を観察することも可能です。当院では最新の技術(IP-RAPID)を用いることで、画質を落とさず検査時間も短くなっています。静音性も高く、「ガンガン・コンコン」という音も最大で94%小さくすることが可能になりました。(時間短縮率や減少率は撮像方法により異なります)
MRI検査でご注意いただきたいこと 詳しくはこちら
ポータブル(回診用)X線撮影装置
撮影室への移動が困難な患者さんの撮影を病室などで行います。一般撮影装置と同じくフラットパネル(FPD)を使用しています。2022年9月に導入した装置は本体に19インチ大型タッチパネル式モニタを搭載しており参照画像が確認しやすく、タッチ操作もスムーズです。また、凹凸のないフルフラット構造は拭き取りやすく清潔性を維持できます。
ネットワークを通じてRIS端末のリモート操作が可能です。回診業務中に追加の撮影オーダーがあっても装置モニタ上で撮影受付が行えます。装置幅も56cmとスリムな装置であり狭い場所でも楽に移動できます。また可動域の広さや伸縮支柱により点滴台など背の高い医療機器との干渉を避けてセッティングできます。
マンモグラフィ(乳房X線撮影装置)
マンモグラフィとは乳房X線撮影のことです。乳房はやわらかい組織でできているため専用の装置を使用し撮影を行います。乳房を圧迫版で圧迫、固定し乳房内の乳腺を伸展した状態で撮影することで、正常乳腺と病変の重なりが少なくなり病変の範囲や形状の判定をしやすくします。フラットパネル(FPD)搭載の装置で撮影後の画像確認もスムーズで被曝も低減出来ます。当院において、撮影は女性技師のみとしています。